愛犬が変わるたった一つの方法

あなたが変われば愛犬が変わる。BSKが綴る「飼い主さん矯正マニュアル」

フードを変えたら涙やけは治る?

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 白毛のワンちゃん達の悩みの種の「涙やけ」

涙の跡に目の下の毛が赤黒く染まってしまう症状で、こまめに拭き取り清潔を心がけたりシャンプーを試したりしても頑固な汚れで取ることが難しくお悩みの方も多いのではないでしょうか。

実はこの涙やけ、目立たないだけでどの毛色の犬にも起こる症状なのはご存知でしたか?

涙やけの原因

涙やけの原因はドッグフードの過剰な油が原因という説があります。

多くの市販のドッグフードは油で揚げて成形されており、手で握るとベタベタします。

それを毎日食べているので体質によっては過剰な油分摂取を排泄する手段として、涙腺から出すということがされてしまいます。

涙に含まれた油分による油焼けのような状態なのでとても頑固で落としづらく、しかも毎日の食事によるものなのでなかなか改善しにくいのです。

涙やけのメカニズム

なぜ涙にフードの油分が含まれるなんてことが起きてしまうのでしょうか?

獣医さんにお話を伺いました。

通常は体に必要のない老廃物はオシッコになって体の外に排出されます。

しかし水分摂取量が少なかったり、運動量が十分でなく血液やリンパの流れが滞るようなことがあったり、様々なストレス(運動不足・飼い主との関係が崩れている)等により不要なものを排泄する力が弱まってしまうと、オシッコですべての老廃物を出すことができなくなってしまう事があります。

すると、体は皮膚の毛穴や涙腺、汗腺などの穴からも出そうとし、涙にまざって排出された油が目の周りの毛を赤茶色に染めてしまい涙やけになってしまったり、皮膚からも出そうとして皮膚トラブルとなって現れたりします。

涙やけの改善の方程式

つまり、涙やけが起きているのは

排泄すべき老廃物>排泄する力

になっている状態というわけです。

改善するためにはまず

排泄すべき老廃物<排泄する力

にする必要があるというわけです。

涙やけを改善するために取り組むこと

  • 油で揚げていないフードを与える
    カリカリのドライフードでは数は少ないですが、ロースト製法のドッグフードは涙やけの原因になるような油分が少なく涙やけの改善に効果があります。
    → BSKオリジナルドッグフードは油で揚げていないドッグフードです。

  • 水分摂取量を増やす
    カリカリのドライフードは品質保持のため水分量が少なく設計されています。
    飲料水だけではなかなか十分な水分を摂取出来ない子には、手作り食を取り入れたり、お野菜のトッピングをしたりすることで水分摂取量を増やすことができます。(忙しい時にはドッグフードにお水を加えるだけでも効果あり)

  • 十分な運動を心がける
    筋力アップだけでなく血液やリンパの循環をよくすることにもなります。

  • ストレスを軽減する
    できれば自然のある所で思いっきり走るような運動を週に一度は行うことで愛犬がとびきりの笑顔になります。運動は体のめぐりを良くするだけでなくストレスケアにも必須です。
    また飼い主との関係を良好にすることもストレス解消に大いに役立ちます。
    楽しくトレーニングに取り組み信頼関係をしっかり築きましょう。

愛犬に必要なことを見極めよう

多くの場合ドッグフードの油が原因ではありますが、どのフードを食べても大丈夫な子もいれば、質の良いフードを食べていても涙やけになってしまう子もいるのはなぜでしょうか?

涙やけになったからといって必ずしも体質的に排泄する力が弱いとは限りません。

排泄する力は正常でもそれ以上にフードの油分が多くて処理しきれていなかったこともあり、この場合はフードを変えることで改善に向かうことがほとんどです。

油分が少ないフードに変えたとしても症状がなくなりにくい場合は、摂取水分量が足りない・体質的に排出力自体が弱いことも考えられるため、フードに野菜類やスープなどを混ぜて食べながら水分摂取を増やす工夫や、体のめぐりを良くするように運動やストレスケアを見直して体質改善も合わせてする必要があります。

 良いドッグフードさえあれば健康ではない

ドッグフードへの関心が高まり、健康的で安心なフードが増えることは良いことです。

しかし、「ドッグフードさえ良ければ健康」「何か問題が起きたらドッグフードが原因」と考えがちなところは、少し意識を変える必要があると感じます。

  • 良い食事
  • 十分な運動
  • 自然とのふれあい
  • 家族の絆

BSKが提唱するこの健康の4つの柱はどれも同じくらい大切です。

 

特に日本は小型犬が多いこともあり、愛犬家の皆さんにとって「十分な運動」「自然とのふれあい」の重要性への理解はまだまだ十分ではなく、いくら良いフードが増えても動物病院はいつも混み合ったままです。

皮膚や被毛系のトラブルはこの排泄力ととても関係が深いため、十分な運動・自然とのふれあい・家族の絆を徹底的に見直すことで改善していくことも多く見られます。

4つの柱のバランスを健康作りと不調の予防にぜひ役立ててください。

 

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