愛犬が変わるたった一つの方法

あなたが変われば愛犬が変わる。BSKが綴る「飼い主さん矯正マニュアル」

愛犬との良い関係を築く「ハウストレーニング」のススメ

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ハウストレーニング(クレートトレーニング)は、飼い主の指示でケージに入り、良しというまで中で待機するというトレーニングです。

来客があったときにおとなしくケージの中で過ごしてくれたら助かる、動物病院などに行くときに嫌がらずに入ってくれると助かるなど、便宜上のしつけだと思われがちですが、実は愛犬との良い関係作りの基礎にもなるとても大事なトレーニングです。

犬は穴が好き

「お部屋の中でケージに入れるなんてかわいそう」と思ってしまう人は、ケージは何か悪いことをしたときに閉じ込めておくもの、または動物病院に行くときの移動手段という負のイメージを持っているかもしれません。

ハウストレーニングを成功させるためには、まず飼い主さんの認識を正す必要があります。

ハウス(ケージ)は閉じ込めるための牢獄ではありません。

多くの野生の犬は巣穴を利用して子育てをしますが、巣穴は3方向が囲われているので出入り口だけを見張っていればいい状態です。

外敵から身を守りやすいこともあって、精神的にも落ち着くものなのです。

壁に体がくっつくような狭いところも安心して好きです。

このようなクレートタイプのハウスを用意して上手に利用することは、犬にとって安心して過ごすことができるプライベートスペース、自分の部屋を用意してあげることになります。

 

飼い主さんがケージ嫌いにしてしまう

 

せっかくの寛ぎスペースをお仕置き部屋にしないために、普段からケージを使ったトレーニングをしましょう。

最初は扉を開けたまま→次第に扉を閉める→しばらく閉めたままにしておく

というように段階を追って練習し、徐々にケージ内でおとなしく過ごす時間を長くできるように練習していきます。

指示に従って大人しくしていられたら褒めてあげて「大人しくしていれば褒められるし必ず出ることができる、それまでくつろいでいよう」と思ってもらえるようにレベルアップしながら導いていくのがコツです。

先ほどの動画で登場したワンちゃんたちも、最初からできたわけではなく、段階を踏んで繰り返し教えてあげた結果、今ではハウスの一声ですぐに入れるようになりました。

焦らず、失敗させないように徐々にステップアップしていくように教えることで、必ずできるようになりますよ!

 

飼い主さんが指示を出すことが重要

愛犬と良い関係を作るためには、飼い主さんが主導権を握ることが大事だとよく言われていますね。

ハウストレーニングでもそれは同じで、飼い主さんの指示でハウスに入る、指示があったら出るという練習を積み重ねることによって、自然と「飼い主がリーダー」という関係が出来上がっていきます。

ハウストレーニングをまったくせずに、ただ好きな時に入れるようにケージが置いてあるだけでは、逆に巣穴にいることで気が大きくなって、安全ゾーンを守ろうとする防衛本能が強く出てしまい、ハウスにいる時に手を出すと威嚇するなどの問題行動が出る場合もあります。

例えば夜寝る時はケージで寝かせるようにするなど、毎日の日常の中で飼い主さんが指示を出すシチュエーションを作り、うまく取り入れていくとよいですよ。

 

こんなことにも役立ちました!【旅行】

 

愛犬との旅行を楽しむ人も増えていますが、多くのペット同伴宿泊施設では、ベッドでの添い寝は禁止されていますし、室内でフリーで留守番させることも禁止されているところがほとんどです。

私は愛犬との旅行の時にも、いつも使っているクレートを部屋に入れて、寝る時にはクレートの中で寝かせました。

環境が変わっていつもは聞こえない物音などにも敏感になっていて、犬も寝付けないことがあるようですが、いつもの寝床があるだけで安心するみたいでした。

道中のドライブでは安全のため愛犬はクレートに入れることが鉄則ですので、寝床クレートはそのままドライブ用になるので特別な荷物になってしまう事もありません。

普段からハウストレーニングをして、夜はハウスで寝かせる癖をつけておくと、環境が変わった時にもストレスなく過ごすことができます。

 

もしもの災害時にもハウストレーニングが役立つ

ハウストレーニングの重要性は、もしもの時に愛犬に必要以上のストレスをかけないことにもつながります。

特に震災の後、多くの飼い主さんが改めてハウストレーニングの必要性を感じたとおっしゃっています。

夜寝る時はケージで寝かせる癖をつけておくと、夜間に急に大きな地震が起きた時に、逃げ回って落下物や割れ物の破片などでけがをしてしまったりすることもなく、クレートタイプのハウスなら、万が一家具が倒れてきたときにも安全が確保されます。

また、大きな災害に見舞われたときだけでなく、病気で動物病院に入院する時など、犬を預ける必要が出てきたときにも、普段からハウストレーニングができていれば、ケージで過ごすことのストレスも最小限にすることができます。

 

普段の関係性を良好にするだけでなく、大切な愛犬の負担を軽減するメリットがたくさんのハウストレーニング。

子犬の頃から練習するのが望ましいですが、もちろん何歳からでもスタートすることができますので、これからやってみようと思う方は是非チャレンジしてみてくださいね!