愛犬の体重が年々増えていく・・・そのわけは?
寒い冬が過ぎて暖かくなってきました。
この時期になると「愛犬の体重が増えてしまった」というご相談がよくあります。
今回は、動物の体と季節との関係についてを考えてみようと思います。
気候と動物の体の変化
生き物は棲む場所の気温や陽気によって体を適応させて生きています。
寒冷地では被毛や羽が厚くなり脂肪を貯めて寒さに耐える仕様になることはよく知られています。
渡り鳥や北方の生き物の中には、食物が豊富でなるべく体に負担が少ない場所を求めて住む場所を移動する動物もいます。
地球上には暑い地域、寒い地域、乾燥している地域など様々な気候があり、生き物たちは進化の過程でその気候に対応しやすい体の仕組みを備えたくましく生きています。
日本に住む生き物の変化
日本は四季がありますので、大きく分けて秋~冬の寒冷な時期と春~夏の温暖な時期とがあります。
このような土地に住む生き物は季節によってその時に生きやすく体が変化します。
秋から冬にかけては寒さに備えて被毛が冬仕様に生え変わって厚くなり、寒さ対策しやすいよう脂肪を貯めこむ傾向にあります。
動きやすい気温の時期に比べると活動量もやや少なくなりがちになります。
このようなことから、秋~冬は寒さに備えてやや太るというのはそれほど特殊なことでもありません。
春から夏にかけてはその逆で、春になり暖かくなってくると体が活き活きと活発になり、毛も夏仕様に生え変わり、脂肪を蓄える必要もなくなります。
夏には愛犬の食欲が減退してしまうと心配される方もありますが、極度の夏バテや熱中症などでない限りは大きな問題ではありません。
季節ごとの体のリズムを尊重してみる
このように時期によっての体のリズムと日々の健康管理を連動させてみると、必ずしも年間通してずっと同じ食事量である必要はないということがわかると思います。
しかし一方で、動物たちは野生下では食料にありつくということが困難であることも多々あり、体は飢餓に備えた様々な働きを備えています。
ある時にあるだけ食べておこうというような本能が働き、与えられたものはすべて食べてしまうという犬も少なくありません。
季節による体内のリズムがあることを知らずに年間通して食事量も変えずにいると、冬に蓄えて、春以降に減ることもなくまた冬が来て蓄えて・・・と年々肥えていくという悪循環に陥ってしまうことがあります。
フードの給与量もベスト体重も年間通してずっと同じである必要はなく、その時期に合う過ごしやすい体であるかという視点を持つと、さらに一歩進んだ健康管理ができるようになります。
自然とのふれあいの大切さ
愛犬の健康や体重管理だけでなく飼い主である私たち人間にも言えることですが、近年はエアコンの普及によって季節によっての体のリズムが少し乱れてしまう傾向があります。
人間は体毛も退化し衣服で調整することができる現代的な生活に慣れてしまって季節の移り変わりによる体の変化を動物たちほど感じることがありません。
しかし私たちも生き物でありこの地球で同じように変化をしながら生きる存在で、やはり季節の変化の影響が少なからずあると考えられます。
冬には冬の、春には春の雰囲気があることは、多くの人が感じ取れるはずです。
愛犬との散歩の時にはなるべく自然のある場所を選び、その季節の太陽の光、風、生えている草木の息吹、大地のエネルギーを取り入れることで、愛犬と共に体のリズムを取り戻し、互いの健康作りを増進することができるといいですね。
BSK流健康の4つの柱
BSKでは『BSK流4つの健康の柱』として、良い食事・十分な運動・自然とのふれあい・家族の絆を挙げており、これらすべて同じくらい大切なものと考えています。
愛犬の健康のためにはどれか一つが欠けていても成り立ちません。
BSKではすべてのサービスはこの4つの理念に沿って提供しています。
より詳しく知りたい方は 実店舗ブラックストリームケンネルのHPもご参照ください。
≫おさらい≪
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